ども かまぼこにんげんです
この間洗濯機の糸くずフィルターを掃除したんだけど
取り付けが甘かったみたいで
洪水起こしましてね
夜中だったんだけど
洗面所(洗濯機もここに設置してる)に行ったら
足下びちゃびちゃなわけですよ
ぎょえええええ!
ってなったよね
夜中なのに思わず声でたからね
で原因がわかって
すぐに洗濯機止めて床掃除しましたよ
何度も何度も吸水系の雑巾で吸っては絞り吸っては絞り
無心の境地
ようやく床が平和を取り戻し
糸くずフィルターもあらためて取り付け直したけど
また夜中に水漏れしたら大変だから
軽く回してみることに
夜中に洗濯機の前に体育座りして
ゴウンゴウン音を立てる洗濯機を見つめる時間を過ごしたわけです
で そんな時間を過ごしているときに
高校生のときのことを思い出してました
ぼくの通っていた高校は不思議な行事があって
クラス毎に高校が管理している寮で1週間過ごすっていうのがあったんですよ
ちなみに男子校だったんで
女子とのきゃっきゃうふふ的なもんは一切ないです
しかも設備も整ってないから
真夏の暑い日だったんだけど
エアコンも大して効かず
部屋も畳だけど綺麗じゃないからダニとかいるわけですよ
部屋に入ったらまず先にすることは
ダニキラーを畳に注入することですから
じゃないと寝てる間に噛まれてかゆい思いをすることになると
寮生活は当然食事から洗濯もクラスメンバーと一緒にやるんで
今思えば友達関係は向上するしいい思い出なんですが
当時はやっぱり快適さが皆無なんで
友達関係はいいとして
寝泊まりの場所としては最悪だったなと思うわけです
朝起きてみんなで朝食
学校にそのまま通学して授業受ける
帰ってきたら宿題や自習時間
晩ご飯食べたりお風呂入ったり洗濯したり
寝る前にまた自習時間
就寝
みたいなスケジュールだったと記憶しています
もちろん決められた時間外の外出は一切禁止
ご飯が足りなくてお菓子とか食べたくなっても
コンビニまで行くとかはNG
こっそり抜け出して行ったりはできますが
まあ見つかったら大変な罰則が待っています
喉が渇いた場合には
食堂にやかんがおいてあって
そこに麦茶だったかな
それが入ってるから自由に飲んでOKっていうルールはあった
ぼくらはこの真夜中の食堂のお茶を
オアシス
と呼んでたよね
それはお茶を飲めるっていうことだけじゃなくて
普段一緒に寝泊まりしないクライメートと
夜中に起き出して食堂にお茶を飲みに行く
っていう行為になんか面白さを感じていたことも
オアシスと呼んだ由来だったり
色々書いたけど
今回は洗濯機の話だったわ
1日のスケジュールのなかに
洗濯
があるわけだけど
洗濯機は数が限られてるから順番待ちが発生する
誰かが回している間はカゴに入れた洗濯物を置いて
順番待ちしておくと
ぼくの友達にK瀬君っていうのがいて
K瀬君はぼくの前に洗濯機を使っていたんだけど
みんながカゴを置いて部屋に戻るなか
なぜかずっとそこに立ってるわけですよ
「なにしてんのー?」
って聞くじゃないですか
だって気になるから
そしたらK瀬君は
「洗濯機見てるんだよ」
って言うんですよ
「え?」
ってなるじゃん
そしたらまた
「洗濯機見てるんだよ」
って返ってくるからちょっと恐怖だったよね
でもK瀬君はこうも言ってて
「俺洗濯機で中身が回ってるの見るの好きなんだよ」
って
「おまえもこっちきて見てみろよ楽しいから」
とか言われちゃって
いあいあいあお前そんな一杯飲んでけみたいな誘い方されても
ただ友達の誘いを断る=ノリが悪い
みたいな思われ方するのもイヤだったから一緒に覗いたんですよ
そうしたらなんちゅうかこう
言い表せないような魅力があって
しばらく無心で見てたら
なるほどこれは確かに不思議な魅力があるなと
その後なぜかK瀬君とぼくと
さらに後からきた数人の友達も同じやりとりを辿ったのち
洗濯機を覗き込むことになって
そのうち誰からともなくこんなことを言い出しました
「俺はあの靴下が勝つと思う」
何をもって勝ち負けがあるのかわからないけど
要するに上になるか下になるかで勝敗が決まると言いたかったようで
「靴下がんばれ靴下がんばれ!」
「パンツ負けるな!いまだ上とれ上とれ!」
「シャツ絡め取れ!いける!まだいける!」
っていう応援が始まりましてね
なんだこの状況
って
男子高校生が揃いも揃って
洗濯機を覗き込み
洗濯物がどれが勝つかを予想し応援する
なんとも高校生のときならではの
意味不明かつ意味のない行動だったかもしれないけど
何故か凄く記憶に残っていて
今でもぼくは
洗濯機が回っているのを見ると
この寮生活を思い出すわけです
そんな思い出に浸りながら
現在のぼくは
びしょ濡れの床掃除がおわり
洗濯機の中をみているときでした
回転しまくる洗濯物に何かが刺激されたのか
「パンツがんばれ」
と自然と口を突いてでていたのです
ぼくは今でも洗濯機を楽しむことができるんだと
ちょっと誇らしく思いながら就寝したのでした